【2026年版】整骨院・接骨院の広告規制とウェブサイトの注意点

【2026年版】整骨院・接骨院の広告規制とウェブサイトの注意点

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中澤 寛

執筆者

中澤 寛

大学卒業後、独立して代理店営業をしながらスポーツスクールを5団体まで立ち上げ。その後、スポーツスクール立ち上げの経験を活かしてウェブ集客支援の受託事業を開始。延べ10年で90社のホームページ制作、ランディングページ制作などのクリエイティブからリスティング・PPC広告運用、SEOの支援を行う。

整骨院・接骨院の広告は、柔道整復師法第24条と、厚生労働省が2025年2月18日に公表した「あはき・柔整広告ガイドライン」を確認して作成します。ウェブサイトでも、虚偽・誇大な表示や景品表示法に反する表示は避ける必要があります。

広告制限への違反には30万円以下の罰金の規定があります。「何人も」を対象とする規定であり、責任が開設者だけに限定される、制作業者なら対象にならない、と考えるのは誤りです。

整骨院・接骨院での広告の定義

あはき・柔整広告ガイドラインは、誘引性・特定性・認知性の3要件を満たすものを広告として扱います。来院を促す意図があり、施術者や施術所を特定でき、一般の人が認知できる状態かを、実際の掲載内容と媒体から判断します。

ホームページ・ブログは広告規制の対象になる?

利用者が自らアクセスするウェブサイトは、原則として認知性の要件を満たさず、広告に該当しないと整理されています。ただし、広告に該当しないことは、どのような表現も認められるという意味ではありません。

ガイドラインにはウェブサイト等の適切な情報提供についても記載があります。虚偽、比較優良、誇大な内容、効果を誤認させる体験談、費用の過度な強調などは掲載すべきでないとされています。

リスティング広告・バナー広告・SNSは個別に判断する

バナー広告や検索連動広告が広告の要件を満たす場合、リンク先のウェブサイトも一体として広告に該当し得ます。SNSの公開投稿も広告の要件を満たす場合があるため、媒体名だけで対象外と判断しないでください。

整骨院・接骨院の広告に記載できる事項

柔道整復師法第24条は、柔道整復師である旨・氏名・住所、施術所の名称・電話番号・所在地、施術日・時間、その他厚生労働大臣が指定する事項を広告可能な範囲として定めています。技能・施術方法・経歴にわたる広告はできません。

大臣が指定する事項は次の7項目です。法第24条の各号全体が7項目という意味ではありません。

  • ほねつぎ(又は接骨)
  • 所定の開設・再開の届出をしている施術所である旨
  • 医療保険療養費支給申請ができる旨(骨折・脱臼の患部への施術に係る申請については医師の同意が必要な旨を明示する場合に限る)
  • 予約に基づく施術の実施
  • 休日又は夜間における施術の実施
  • 出張による施術の実施
  • 駐車設備に関する事項

2025年のガイドラインでは、所在地に関する情報としてウェブサイトURL・電子メールアドレス・QRコード等も例示されています。ただし、URL等に「肩こりが治る」といった広告できない効果を暗示する表現を入れることは認められません。

注意したい表現例確認すること
交通事故専門、施術歴、治療実績広告可能な事項を超える技能・経歴等の表現になっていないか
初回限定50%オフ料金が広告可能な事項か。ウェブサイトでも費用の過度な強調になっていないか
肩こりが必ず治る効能・効果の保証や虚偽・誇大な表示になっていないか

ホームページやブログも景品表示法に注意

景品表示法は、サービスの内容や取引条件を実際より著しく良く見せる表示等を規制します。柔道整復師法上の広告に該当しないウェブサイトでも適用され得ます。

表示規制について

優良誤認表示は品質・内容を、 有利誤認表示は価格などの取引条件を実際より著しく良く見せる表示です。「一回の施術で元通り」という効果の表示は、価格の問題ではなく内容に関する優良誤認等を検討する例です。

「地域No.1」「満足度98%」などは、調査対象・方法・期間と表示内容が対応する客観的な根拠を確認します。根拠のない最上級表現や、利用していない人への印象調査を利用者満足度のように示す表示は避けてください。

景品規制について

景品に当たるかは特典の内容や提供方法によって異なります。正常な商慣習に照らして値引と認められるものと、景品類の提供は区別されるため、「割引と書けば常に対象外」とは判断できません。表示上の割引率や比較対照価格にも注意が必要です。

ステルスマーケティングも景品表示法違反

2023年10月1日から、事業者の表示であることを一般消費者が判別しにくい表示が景品表示法の規制対象になりました。金銭の支払の有無だけでなく、事業者が表示内容の決定に関与しているか等から判断されます。

広告であることは、掲載箇所や表示全体から明瞭に分かるようにします。「PR」をどこかに記載すれば必ず適法になるわけではありません。また、Googleマップの口コミは謝礼と引き換えの投稿が禁止されているため、広告と明示しても許可されません。

広告規制による措置と責任

過去の処分が見つからないことは、違反が許される根拠にはなりません。柔道整復師法の罰則と、景品表示法に基づく措置命令・課徴金等はそれぞれの要件に応じて検討されます。

「罰則や営業停止は一切ない」と一括して説明するのは不正確です。個別案件は広告全体の内容を整理し、所在地を管轄する自治体の窓口や専門家に確認してください。

医療広告ガイドラインとの違い

病院・診療所の広告に関する医療法の制度と、柔道整復の施術所の広告に関する柔道整復師法の制度は区別します。医療機関のウェブサイトに対する2018年の規制変更を、そのまま整骨院へ当てはめることはできません。

整骨院では、まず自院の業務に対応するあはき・柔整広告ガイドラインを確認します。病院や診療所と紛らわしい名称を禁止する医療法の規定など、他法令との関係にも注意が必要です。

「整骨院」という名称の取扱い

施術所の名称は厚生労働省の検討会でも議論されてきましたが、2025年公表のガイドラインから「新規開業では整骨院という名称が一律に禁止された」とは読み取れません。過去の検討案を確定した制度として案内しないことが大切です。

新規開業・移転・名称変更の際は、看板やウェブサイトを発注する前に、所在地を管轄する保健所等へ名称と表示内容を相談してください。

確認に使う公式資料

本記事の制度説明は2026年10月21日に次の公式資料で確認しました。個別の広告案は、媒体・内容・掲載方法を合わせて判断する必要があります。

【まとめ】整骨院事業者が確認すべき広告ガイドライン

チラシ・看板・広告配信・ウェブサイト・SNSは、同じ表現をそのまま流用せず、媒体ごとに広告該当性と表示内容を確認しましょう。

広告表現やWeb集客のご相談は、お問い合わせフォームから店舗名と担当者名を添えてお送りください。

※ 同業他社からのお問い合わせはご遠慮くださいませ。